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Parcel Force
2009-10-03 Sat 20:55
話はさかのぼること、今年4月。5月にInternational Food eventという大きなイベントがあり、そこで、ぜひ日本の伝統的な服を着て参加して欲しいと頼まれ、急遽母に頼み、浴衣を送ってもらうことに。ところが、母が日本から浴衣を送ってから2週間経っても、私の元へ届かない。

そんな折、イギリスの郵便事業であるParcel Forceからハガキで、Leeds支店で、私の荷物が止まっているとの連絡があった。早速電話をすると、税金と手数料(トータル£30)を払わないと、荷物は届けられないとのこと。今まで1度も受け取りにお金を払ったことはないし、何故、自分の浴衣に税金?と思い、抗議をするも全く受け入れてもらえず。イギリス人の友人によれば、おかしい話だけれど、もしお金を払わないと荷物を受け取るまですごく時間がかかると言う。

すでに5日後にイベントが迫っていたため、デビットカードでお金を払うことに。£30だけれど、でも腑に落ちないなと思いながら、その後浴衣を受け取った。その1ヶ月後、ネットバンキングサービスをチェックすると、Parcel Forceが同時に2度も£30を引き落としていたことが発覚。勿論、Parcel Forceの間違いなのだけれど、電話でまた抗議をすると、計8ページに渡るドキュメントに記入をし、自分の所属する大学側からのレターに、イギリスで学生をしているという証明書などを提出し、初めてお金を返せるかどうかのプロセスにかけられるという。

目が点になった。。。。その手間を考えるとあきらめようかと思ったけれど、いやこれであきらめるのは、Parcel Forceの思うつぼ(?)だと思い、とにかくひたすら書類を揃え、6月ルワンダに行く前に郵送したわけ。一応、「自分の浴衣に関税をかけられるのはおかしい」ということも別途書いて送った。

でもここはイギリス、今までにも何度かParcel Forceにまつわる嫌な話を聞いていたので、すぐに振り込まれる訳はないとは思っていたけれど、8月後半になってようやく£30がカードに返金され、その後9月下旬に更なる£15が戻ってきた。残りの£15はParcel Forceで数日間保管し、郵便で送った為の手数料で、この金額は返せないとのこと。

しかし、長い道のりだった。。。。恐るべしParcel Force.




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冬到来
2009-09-24 Thu 23:20
後ろ髪をひかれる思いで、ルワンダを後にして、イギリスへ戻って来たら季節はすっかり冬。気温も10~15度前後。風が冷たい。ルワンダの気候が快適だっただけに、一気に気分がダウン。

ルワンダを出る2週間くらい前は、本当にバタバタと動いていた。色々やり残した仕事を仕上げたり、お世話になった人に挨拶廻りをしたり。。。更に最後の週は、local NGOが行っているfieldでの活動にほぼ毎日同行させてもらっていたため、最後まで慌ただしい日々が続いた。

その中の1つ。
fieldで訪れたある小さな村で、1995年に出来た女性グループに出会う。このグループはもともとジェノサイドで夫を亡くした女性が立ち上げたもので、未亡人皆で協力して生きていこうといった目的で設立された。でもグループの会合は、いつも悲しみと絶望で一杯で、参加する皆が皆、生きる希望を失っていた。数年経っても状況はあまり変わらなかった。

村の中で、加害者やその家族と出会う度に、怒りや苦しみが増した。村での生活は、加害者や加害者の家族と顔を合わせたくなくても、必然的にあう環境に置かれている。水汲み場が同じ場所だったり、main roadに行く道でばったり出会ってしまったり。その度に過去の記憶が蘇り、トラウマを抱えながら生きていた。そんな時に、グループのリーダーの1人が、教会の牧師を呼んで話を聞いてもらおうと提案。呼ばれたその牧師は、このグループに難題を提案する。「このグループが女性で構成されているのなら、加害者の妻たちをこのグループに呼んでみてはどうか?」と。加害者の中にはすでに裁判にかけられ投獄され、妻だけが残っている家も多くあった。

最初は、全員の女性が反対をした。でも数ヶ月が経ち、未だ反対する人が多い中、「じゃあ1度だけなら」と言う人が数人出て来て、ある日、村に数多くいる加害者の妻を、会合に呼んでみる。そこでジェノサイド後、両者の間で初めて言葉が交わされる。その後、「1度だけなら」から、「もう1度呼んでみよう」となり、このグループは今や未亡人や夫が加害者の妻など色々な立場の女性が参加するようになった。

このグループの会合では、色々なことを感じた。まず訪問後、私はこのグループから様々な質問を受ける。今までNURCやローカルNGOのフィールドでの仕事同行中に、ここまで沢山の質問を受けることがなかったので、正直面食らった。その質問の内容も、「和解についてルワンダに来る前はどう思っていたか?ルワンダに来た後で、その考えは変わったか?」などから、「ルワンダは他のアフリカの国に比べてどうか?」「私たちのことをどう思うか?」など数知れず。

その後は、色々な立場の女性が、自ら色々な体験を語ってくれた。その中にJさんとSさんがいる。複数のツチの村人を殺害したとしてGacaca裁判にかけられた夫。夫は裁判でも頑なに罪を否定した。夫の殺害現場を何度も目撃していた妻のJさん。Jさんは、自分の夫に罪を告白するように言うが、夫は拒む。その夫に下された罪は、懲役25年。その後もJさんは、夫が犯した罪の重さに苦しみ、何もしなかった、殺害を止めることができなかったことに苦しんでいた。そんな中、この女性グループの会合に出るようになって、ジェノサイド後初めて、被害者の女性達と話をするようになる。その中には自分の夫が殺した家族を持つ女性Sさんもいた。

Sさんは、自分の夫を殺した加害者の妻Jさんがこの会合に来ることに、最初は猛反対だった。でも、何度かこの会合で顔を合わせるうちに、Jさんから話しかけられる。その後何度も会う中で、Jさんは自分の夫が犯した罪を赦してほしい、とSさんにただただ謝った。Jさんの謝罪からSさんがJさんやJさんの夫を赦すことを選択するまでの道のりがどのようなものだったかは、全く分からないが、JさんとSさんの間で、新たな関係が生まれていることは確かだった。

正義や和解は私にとって、とても難しい問題であり、ルワンダで色々な立場の色々な声を聞く度に、やるせなさとか怒り、胸に込め上げてくる色々な感情がぐるぐる自分の中で回っていたのだけれど、このような形で和解の道を選択した女性の声を聞き、平和構築にかすかな希望を見いだすことができた。

ただ、同時に、未だに心に深く傷を負い、苦しんでいる大勢の人のことを想うと、そうした人々が苦しみや悲しみから癒される日が来ることを願ってやまない。ルワンダでの経験は自分の中であまりに大きく、イギリスへ戻って来た今も、未だに消化できないでいるが、これからもルワンダのことを見ていきたいと思う。

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エコ
2009-06-07 Sun 11:11
約1時間のインタビューを受けた。これは大学が2005年から取り組んでいる「Ecoversity project」についての質問で、友人のガーナ人がインタビュアを務めていたため、私も協力。10人の学生に話を聞かねばならないらしい。

この「Ecoversity project」は、環境問題が深刻になる中、大学を持続可能な場所にするためのプロジェクト。大学内の敷地や、授業の内容まで持続可能な場所を作るため、また環境に優しい人を作り出す為に、立ち上げられたものらしい。私は、キャンパス内で何度かこの「Ecoversity」の文字は見たことがあったものの、特に何をやっているのかはよく知らず。友人によれば、大学が力を入れて取り組んでいて、メインビルディングの中にこのセクション専用のオフィスがあり、専属のスタッフもいるらしい。

インタビューの内容は?というと。
大学は環境に優しい取り組みをしているか?もししているとすれば、どういうことか。
大学が取り組んでいるsustainable development (持続可能な開発、発展)は、皆がよりよい関係を築ける場所を提供するという意味もあるが、この点に関して大学は積極的に取り組んでいると思うか。
講義を受ける教室や、クラスなどでsustainable development に関して、感じることがあるか。
大学の紙の使い方で何か思うことはあるか。
このプロジェクトに関して、大学側へ提案はあるか。

などなど、色々あった。。。全て答えを録音されていて、答えたことはほとんどが議事録に載るらしい。
結構全体的にネガティブな答えになってしまった。

大学側がポスターなどを貼って、このプログラムに関して宣伝するのは良いとは思うのだけれど、大学内に分別収集のゴミ箱が出来たのも、去年の9月くらいからだったし、環境問題への取り組みはそこまで評価できるかな?と若干批判的になってしまっている。日本の方が意識が高いのではと感じることもしばしば。残念なのは試験やエッセイなどの提出後、セメスターの終わりは、校内所々でごみが散らかっているのを見ることもよくあるし、図書館内、ゴミ箱があるにも関わらず、ゴミは机に置いたまま片付けずに帰ってしまう人も結構いる。

その一方で、大学の中には「チャリティーショップ」(寄付されたものが買える場所。フリマのお店バージョン?イギリスに数多くある)があり、中古品を捨てないでリサイクルしようという面では物が大切にされていると言えるかな。

大学側の取り組みはさておき、環境問題ってやっぱり1人1人の意識がすごく大切な気がする。


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